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第6回:オランダ出身のキュートな女性アルト奏者

 タイトルだけ見て「ファンキー・ポップスやってるあの娘のことか」なんて思った人は大間違い。今回登場するのは、そのルックスとは裏腹の、ごっつい剛腕プレイによるハイ・エナジー・バップを聴かせてくれるティネカ・ポスマである。卓越したテクニックと“男らしさ”を感じるそのプレイ。何も知らずに音だけ聴いたら、演奏しているのが女性だとは誰も気がつかないだろう。
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Tineke Postma

 ティネカ・ポスマ(Tineke Postma)は、1978年8月31日にオランダ北部の静かな町ヘーレンフェンで生まれた。幼い頃からジャズの美しいメロディに心を引かれ、8才でフルート、10才でアルト・サックスを吹きはじめる。アムステルダム音楽院で学んだ後、22才の時に奨学金を得てニューヨークのマンハッタン・スクール・オブ・ミュージックに半年間留学。2003年、ファースト・アルバム『First Avenue』をオランダのレーベルから発表してアメリカでも好評を得る。2005年10月、ソロ2作目の『フォー・ザ・リズム』がフィフティ・ファイヴ・レコードから発売されて日本デビュー。昨年夏にはサード・アルバム『ジャーニー・ザット・マターズ』をリリースした。また、2005年の夏(チャーリー・パーカーの誕生日)にアムステルダムで収録されたライヴDVDもヨーロッパで発売されている。

ティネカから日本のジャズ・ファンへのメッセージ
 2005年7月9日、オランダのデン・ハーグで開催されたノース・シー・ジャズ・フェスティヴァルの2日目にテリ・リン・キャリントン(ds)をフィーチャーした自己のクインテットで出演したティネカを取材した。写真はその日に撮影したものである。「日本の雑誌のインタヴューを受けるのは初めて」と言いながら語ってくれた彼女の話は、同年のジャズライフ11月号に掲載された。ここではその誌面に収まりきらなかった部分を少しだけ。

――あなたはアルトの他にソプラノもプレイしますね。昨日(ジャズ祭初日)、アンネ・クリス(オランダの女性シンガー)のライヴをサポートするあなたの演奏を拝見しましたが、あなたがソプラノで最初の1音を出した瞬間に「おおっ!」と思いました。そんな風に感じさせてくれるプレイヤーは少ないですよ。
ティネカ・ポスマ(以下TP):(笑)ありがとうございます。これまで16年間吹き続けているアルトが私のメインですが、ソプラノも大好き。いまから4年前、それまでとは何か違った別のものを試したくなってソプラノも吹きはじめたんです。最近のコンサートでは、アルトとソプラノを7:3の割合で使っています。
――ソプラノはアルトよりもサイズが小さいので演奏も楽なんでしょうか?
TP:いいえ。実際にはソプラノの方がチューニングが大変。同じ指使いでもアルトとは出てくる音が異なるし、演奏テクニックも、ブローイングやアンブシュアなど、口元のセッティングのすべてが変わってきます。だから私は、アルトとソプラノをまったく別の楽器だと思って吹いています。ソプラノで演奏する時はフリーなスタイル、アルトでは自然とビ・バップやハード・バップのスタイルになりますね。
――日本のジャズ・ファンに何か伝えたい事はありますか。
TP:私はまだ日本に行った事がないんです(注:彼女はこの年の暮れに初来日をはたした)。でも素晴らしいジャズ・マインドを持った日本のジャズ・ファンのことは数多くの人から聞いて知っていますよ。みなさん、いつまでもその気持ちを忘れないでください!
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by ReijiMaruyama | 2008-03-31 02:53 | Musician / Interview